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「向こう側の、ヨーコ」(真梨幸子著)の装画でも活躍中、一度見たら忘れられないシンメトリーでちょっぴり奇妙な顔が特徴のキャラクターを描かれる矢野恵司さん。ずっと見ていると動き出しそうな不思議なリアリティを感じさせます。今回はいつもの「顔」とは少し違う絵を見せていただきました。

 
-今回の3作品のそれぞれの製作時間を教えてください
 
01:3日程度
02:3日程度
03:3日程度
※4〜5枚をトーンをそろえながら同時に進めることが多いです。
 
 
-今回の絵のポイントを教えてください。
 
3枚とも平安時代をモチーフとして描きました。
01,02の絵は「祈り」をテーマに明るいトーンで描きました。
01は火の用心、02は必勝祈願を表しています。
配色は楽しい雰囲気がでるように和菓子のおいりを参考にしてみました。
 
 
 
-得意なジャンル、あなたの絵の『売り』は何ですか?
 
去年からよく描いていたのは人物画ですが、最近、お仕事をきっかけに描き始めた風景画も気に入っています。
ジャンルを絞らず来たお仕事に全力で応えることで自分の絵を拡張していきたいです。
「一度見たら忘れられない」とよく言っていただくのでインパクトが「売り」なのかもしれません。
 
 
-やってみたい仕事やジャンルがあれば教えてください。
 
装画のお仕事はこれまでに2冊描かせていただいたのですが、今後も続けていきたいです。
機会があればファッション関係のお仕事もやってみたいです。
 
-その仕事をしてみたい理由は。
 
本の装丁は物語や本の内容を読み込んで絵を作り上げるプロセスが好きです。
最近ファッションをテーマにしたシリーズを描いているので、いろんな服を自分のタッチで描いてみたいです。
 
矢野恵司 web site
1988年高知生まれ。
東京藝術大学彫刻科卒業、同大学院美術解剖学研究室修了。
株式会社任天堂でデザイナーとして勤務後、17年よりイラストレーターとして活動を開始。
主な受賞にHBファイルコンペ2018永井裕明賞大賞。第16回TIS公募大賞。
第205回ザ・チョイス入選。第5回東京装画賞入選。秋のノート展入選。